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2017年7月9日日曜日

2017年7月9日


忙中閑あり(逃避とも言われている)で、youtubeでBazookaの『高校生ラップ選手権』にドハマリ中。

ラップには詳しくないのですが、審査員たちの判断基準と、自分のジャッジを組み合わせるとだんだんとこの世界の技術的評価基準がわかってきます。フロー、韻を踏むセンス、本歌取り、噛むことがないか、定形外のオリジナル性とか・・・・。

これ、本当にクラシックと同じで、心を動かされるポイントが個性やスキル、ルックス止まりなのか、その先なのかという話なのですよ。

つらつら考えるにこれ、表現の「内圧」というところに行き着く話。

「内圧」はヒッブホッブのDNAのひとつであるゲットー生活の怒り、というのは爆発的に使えそうなんだけど、そういうタイプの出場者(番組では彼らのバックグラウンドが語られる)が果たしてそういう結果になっているか、というと、そうでもないのが興味深かった。

ルサンチマンエネルギーをうまく表現に持って行く回路、ということなんですが、どうしても世間の学歴身分制度の空気に対して、「恐怖」の前にソレを作れない、というかね。

じゃ、日本人の表現内圧は何か、というとひとつには「オタク」があります。実際、手をつけてから二ヶ月で勝ち進んだ進学校の男子がいたのですが、地元の仲間もいずにひとりで鏡を見て練習してこなす、というオタク性の結果なのですが、その「内圧」はお手本ありきで、攻略するゲーム欲求だろうな、と想像できてしまう。

注目すべきは、学歴勝者でオタクな彼の「勝つ」ための喧嘩ワード。枕草子、などの教養単語をちりばめつつ、「オマエ、世間的にはこのままでは一生うだつが上がらない負け組でしょ?」という学歴ヒエラルキーを無意識にチラつかせるわけで、もちろん、喧嘩バトルだからそれでいいのですが、どんどん、相手が戦意喪失。

そして、学歴勝者の制服着用のメガネ君のディスり言葉の無意識ながらの傲慢さ、残酷さに(いや、いいんですよ。これは喧嘩バトルな訳ですからさ)、日本の学歴身分制度の空気の濃厚さを感じて、がっくりしましたぜ。高学歴ハイスペックの「このハゲー」豊田議員も、そこに乗っかっての暴言なわけだし、原発問題での官僚、学者答弁で話題になった「東大話法」の根拠もそこですからさ。

そんなこんなで、今大ブレイク中のピアニスト、反田恭平のツアーコンサート初日に、ミューザ川崎のホールに行ってきたのですが、まさにその表現の「内圧」についてずっと考えてしました。

協奏曲はアンサンブルから、エネルギーを受け取り、返して表現していく、「サイクル動力」を大いに使えますが、ソロはそうではない、ということ。まだ22才の彼が次なる「内圧」を作る過渡期に立ち会っているような感じがした次第。

ちなみに、「表現」って何もアートだけではなくて、私の場合だと生放送のコメント、にもいえることなのです。テレビの現場に居場所がある人(面白さは別として)が断然優位なのですが、ジャッジはあくまで、画面の向こうの数字や評判であり、居場所ではない。

ラップ高校生の発言からよく出てくる「仲間たち」という言葉の危険度と同じなんですよねえ。

ラップバトル、本当に参考になるなあ。日本語での悪口は、果たして文化になりうるのか?! ということまで。

https://www.youtube.com/watch?v=TeMGRNLOik
 
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