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2018年4月29日日曜日

2018年4月29日


絶賛連載中の朝日新聞デジタル「現代メンズ解析」。今回は傑作にして問題作の映画『娼年』を監督した三浦大輔さんにインタビュー。

浮き彫りになってきたのは、三浦さん特有の「男目線の"色気"と"萌えどころ"がないセックス(と、その表現)」は、女性にとって理想的なそれ、だったという点。監督御本人は、フェミニスト的発想のない人でしたが、セックス描写にそういったノイズが入らないことで、エロス映画にアリアリのミソジニーを免れているところが興味深し。

「男目線の"色気"と"萌えどころ"」とはすなわちエロス文化。文化と言うからには、主格は男性。申し訳ないが、わたくしはそこを若い時分から好んでいるタイブですが、なんだか、もう冷めちゃったね。

 セックスにまつわるいろんなことは、自分が若いときに想像していたものとはまったく違っている、という実感が私にはあって、そういうすれっからしのババアでも、三浦さんの資質はビンとくるのです。

http://www.asahi.com/and_M/articles/SDI2018042676271.html
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2018年4月28日土曜日

2018年4月28日

週末は辻静雄食文化賞選考委員会に出席。日本の食文化の幅広い領域に注目し、よりよい「食」を目指して活躍した個人、団体に送る賞の制定で、イロイロに討論(内容はまだ発表してはイカンのです)。

食文化を歴史性を重んじ限定的にとらえるのか、未熟でも社会との接点、未来のパースペクティヴに重点を置くのかで、当然意見は分かれまして、もちろんわたくしは後者。批評関係が共有する文化の進歩史観だと、それが当然なのですが、確かに前者の意義もあるわな、と思った次第。ちなみに、美食ワールドはクラシック音楽ととーっても似ている。良い意味でも、悪い意味でも!

さてさて、アフターの懇親会は、シャンパーニュ地方の名店「レ クレイエール」でシェフを務めたティエリー・ヴォワザンが腕を振るう、帝国ホテルの<レ・セゾン>にロックオン。

で、委員メンバーでもある鹿島茂さんと久々におしゃべり。そういえば、鹿島さん、エマニュエル・トッドの紹介新書もある方で、その話があらためて面白かった。今ここにある世界事情と日本人の傾向を読み解くひとつのルーラーを示したトッドの「家族形態」分析ですが、そのキモは遺産分配(相続が兄弟間で平等か不平等か)と女性教育の積極性。「長男のヨメの教育熱心さ」とこれ日本の特出した個性でして、このキーワード、今執筆中のおひとりさま本の隠れ指針になるなあ、と。

お料理につきましては、粘っこくハードな触感に予想外の鰹節風味がクリームと相まって口腔を襲うジュレと、うなぎの蒲焼きにインスパイヤされたであろう舌平目のソテーが印象的。この舌平目、付け合わせに小さいニンジンがついているのですが、その味が視覚のサイズを大きく逸脱して莫大。イメージの転倒を仕掛けているわけです。

出席者は、辻調理師グルーブの校長、辻芳樹さんをはじめ、国立民族学博物館名誉教授の石毛直道さん、元文藝春秋編集者の西山嘉樹さん、フードコラムニストの門上 武司さんと鹿島茂さん。



 

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2018年4月17日火曜日

2018年4月17日


ポストが前後しましたが、今朝早朝から名古屋は知多半島の沖合まで、釣りに出たんですよ。「沖合いはそんなに波はないはず」という予想を裏切り、大変な揺れ。水深150メートルのコマセ仕掛けとなると、電動リール。もはや、漁師並のハードコアです。

「仕掛けを落として10分以内に必ず、最初のアタリがあって仕留める」というのが、湯山の黄金の指なのですが、今回もアジが掛かりました。かかったけど、何と手元でバレちゃった。と、その時から、今まで「無いこと」に押し込めていた船酔いがググーッ持ち上がってきて、気持ち悪いのなんのって。

とはいえ、瀕死の状態で頑張った3投目に、大当たりが来て、サバを4匹友釣りでゲット。もう、これでノルマを果たしたと、ひとり船中に横になり、そのまま下船まで、マグロ状態。いやー、もう一花咲かせようと、起き上がったのですが、そのとたんに吐き気の嵐ですよ 。

何で、みんな大丈夫なんだろうか❓と、下船してから、話しかけて来たおっさんに聞いたら、「いやー、全員吐きまくって釣ってましたよ」だってさ。

もう、横になっている最中、生死の境感バリバリ。下船した時の心地は「あー、生きてて良かった」というもので、日常生活と自分が愛おしく思った次第。そう、人間、たまに、こういう追い込んだ体験が必要かも。

写真は、何かと助けてくれた屈強の船頭アニキ。こういうシチュエーションは恋に落ちがちなので、婚活女子はサバを釣るがよろし。

 


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2018年4月6日金曜日

2018年4月6日

映画『娼年』。とうとう、次の日曜日公開です。
最初に言っておきますが、これ必見です。「女性が自らの性欲を認め行動しはじめた時代の男女の関係性は?!」といった切迫した社会性からも、また、セックスを中心軸において、どれだけ人間とその感情が描けるか、という密室劇の映画表現としての破格の上手さ(これを観ると、やたらと文化人が持ち上げる日活ロマンポルノの方向性がいかに「男ロマン」の枠の中で終始していたかがわかります)からも、俳優達の素晴らしさからも(松坂桃李はいわずもがなですが、クラブオーナーの真飛聖が素晴らしい!!)、昨今の日本映画の中では突出した名作。

セックスをド正面に据えた作品は、もちろん数は多くなく、ベルトリッチの『ラスト・タンゴ・イン・パリ』、大島渚の『愛のコリーダ』、ラース・フォン・トリアーの『ニンフォマニアック』などが思い出されますが、『娼年』とこれらの作品に共通なものは、エロスファンタジーに逃げない「人間にとってセックスとは何ぞや?! 」という問い。メイクラヴ(愛を創造する)という言葉がある欧米キリスト教文化圏と、儒教的な男尊女卑における男女の高低差と、快楽&遊戯&ファンタジーの色合いとのハイブリッドな日本のそれ、など、文化の違いはあれど、その本質に関しては、未だ謎。それは、セックスが個人的体験で、決して伝承されるものではない、ということにつきるのですが。


ちなみに、試写をいっしょに観た、50代の辛口文化系女、吉岡ひろみとその後の飲みの席で、お互いが思わず口走ったのは「久々にセックスしたくなりましたぜ」だったわけですわ!!!!!!!!!!!

そう、この映画、女性向けが氾濫するエンタメコンテンツの中で、実はこういった性愛関係だけがまだ未開拓のプルーオーシャンだったということにも気づかされました。これが原作、石田衣良、監督、三浦大輔という男性タッグによってなされたことが、悔しいところではある。(このあたりは、この後掲載される、デジタル朝日に連載しているインタビュー「オトコ解体新書」で三浦大輔監督にインタビューしているので、乞うご期待)

この映画が興味深いのは、女性は絶賛(「テレクラキャノンボール」系に男といっしょに笑う名誉男子以外の)、男性はスルーもしくは酷評という温度差が大いに予測されるところ。なぜなら、この映画「男は松坂桃李(演ずるところの主人公ですが)だけでいい」という男性を最も苛立たせる、女の欲望の本質が浮き彫りになってくるからです。

ちなみに、これ拙書「男をこじらせる前に」(kadaokawa)の中の「男は坂本龍一だけでいい」という一章とシンクロ。私の周囲には、経済力を持って自立している中年女性が多数いますが、結婚しないと子供が作れない現実や、結婚していても大変に貧しいセックスライフ、コミュニケーションを拒否し全く寄り添おうとしない夫などはもうもう愚痴の定番。

しかし、それらのお悩みも精子パンク→シングルマザーの一般化とこの作品の主人公のような存在がいれば、一発で解決なのですが、そうなったら、選ばれない男性はもう全く立つ瀬が無い。立つ瀬の無い男性は社会を不安定にする最大要因になるので、結婚という一夫一婦制が必要だという説になるのです。

物語は、女性専用の秘密裏のコールボーイクラブにスカウトされ、娼婦ならぬ娼夫となった主人公が、顧客の女性とのセックスを通して、性欲の深淵に触れ、一流の(マジで)娼夫となっていくという一種の成長譚。石田衣良の原作には、それこそ「女性の欲望の広くて深い多様性」が様々に書かれていますが、その中から6つのエビソードが選ばれています。

だだ今、日本はこの数年やっと、女芸人の大久保佳代子が「性欲強いですから」と言ってそれが笑いになり、オナニーに関してもオーブンになってきましたが、まだまだ表層的。特に「このババア、何色気づいているんだ」的な年齢を重ねた女性のそれに対する侮蔑や、AVに当たり前に存在する「女性を侮辱し、マウンティングしてサカる」といった力学の前に、女性は自らの性を抑圧しているわけですが、この映画はそれらを大肯定(それも、松坂桃李サマにて)。江波杏子演じる、70代女性のエレガンス・セックス(の入り口描写ですが)に、勇気づけられる女子は多いはずですよ。

ちなみに月曜日に行われたブレ試写会では、わたくしが司会を担当して、原作者の石田衣良さんと、監督の三浦大輔さんとのトークショーがありました。「話したりないよ!!」となったので、もしかしたら、近々にもうイチセッションあるかもしれません。

あっ、あと、全編を彩る、半野喜弘の音楽が抜群にいい。セックス=夜の快楽を伝える、テクノ・ブルース。随所にボサノヴァを入れ込む手つきなど、よーくわかってますわ、この御仁。「ラスト・タンゴ・イン・パリ」のガトー・バルビエリを思い出します。

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2018年4月4日水曜日

4/19(木) 爆クラ!<第 69夜>『童貞力をクラシックで追求してみた! 』ゲスト:山崎浩太郎

この数年、文化系の中でよく、耳にするのが「童貞力」という言葉。女性とコトを起こしたいが、その機会もコミュニケーション能力もなく(あったとしてもブライドが邪魔して手が出ず)それゆえ、女性に対する妄想がたまり、その絶大なパワーを見事に言語化したもので、我が国には、たとえば、夏目漱石の小説にもそこはかとなく匂い立ち、アニメやマンガには、まさにそれを表現に昇華した傑作が多く存在します。

そこに色濃く存在するのは、コンブレックス、コミュニケーションベタ、もはや生身の女を越えた女性妄想、絶対性、破壊衝動、ヒーロー願望、自己愛とブライドといったやっかいなもの。

そして、クラシック音楽の中には、そういった童貞力の周波数にバッチリシンクロするような楽曲や作曲者、演奏家たちが少なくないでしす、そもそも、クラシックオタクという存在は、そうとう童貞的、でもあります。

たとえば、ショスタコーヴィチ。私の記憶では、中学校の教室の片隅でレコードを交換していた理科系オタクたちの神はまさに彼。ナンバなモテ男子達のソレがボン・ジョビだったのとは何たる違いでしょうか。

そのほか、ブルックナー。彼の交響曲の演奏会において、休憩時のトイレの行列がこの時ばかりは、男の方が長いという状態になるほど男性人気の作曲家ですが、その本質には、男性だけが一時期体感する「童貞力」が影響しているのかどうか・・・・。

はたまた、童貞的クラオタに大きな影響を与えた存在として、一昨年亡くなった宇野功芳さんという指揮者兼評論家がおられるのですが、彼のリコメンのどこが、童貞力を刺激してしまうのかという点にも言及。

その逆に「童貞力」が受け付けない作曲家というラインも浮かび上がって来ます。具体的な官能の匂いが漂ってナンボのオペラの作曲家たち。女子的なリボンや砂糖菓子の甘さがあるチャイコフスキーはどうなのか・・・・。

こんな、一見下ネタ、しかし、実は文化評論的に奥深いテーマをともに追求していただくのは、クラシック音楽を歴史物語として説く「演奏史譚」を得意とする音楽評論家の山崎浩太郎さん。

教養としてのクラシック音楽ではなく、電子音楽の響きを経たクラブ耳を持つ人にこそ体験してほしい、この爆音音浴。生演奏がデフォルトだけれど、録音とオーディオという現代のテクノが入ってこその、音と脳と身体とのセッションを堪能して下さい。


ご来場をお待ちしています。(ちなみに今回はよりによって、69回目www)



湯山玲子
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Yuyama Reiko presents

爆クラ! <第 69夜>『童貞力をクラシックで追求してみた! 』ゲスト:山崎浩太郎

4月19日(木)

代官山 晴れたら空に豆まいて 【代官山駅改札出て右。八幡通りに出る前の右のビル地下/〒150-0034 東京都渋谷区代官山町20−20, モンシェリー代官山B2】

door open 19:15
start 20:00

料金;¥3,000+ドリンクオーダー
¥1,500+ドリンクオーダー(学割)

予約をぜひ!
http://mameromantic.com/?p=57699



●●プロフィール

ゲスト
山崎浩太郎(やまざきこうたろう)
1963年東京生まれ。早稲田大学法学部卒。歴史物語として説く「演奏史譚」を専門とする。日本経済新聞の演奏会評、専門誌『レコード芸術』『音楽の友』『モーストリークラシック』等に寄稿。著書に『クラシック・ヒストリカル108』『名指揮者列伝』(以上アルファベータ)、『クライバーが讃え、ショルティが恐れた男』(キングインターナショナル)、共著書に『栄光のオペラ歌手を聴く!』( 音楽之友社)、訳書にジョン・カルショー『ニーベルングの指環』『レコードはまっすぐに』(以上学習研究社)がある。


席亭
湯山玲子(ゆやまれいこ)

著述家、ディレクター。爆クラ! 主宰。著作に『女ひとり寿司』(幻冬舍文庫)、『女装する女』(新潮新書)、『四十路越え!』(角川文庫)、上野千鶴子との対談集「快楽上等!  3.11以降の生き方」(幻冬舎)。『ベルばら手帖 マンガの金字塔をオトナ読み』(マガジンハウス)、『文化系女子の生き方』(大和書房)、『渇! 迷える女子の人生相談』(小学館)『男をこじらせる前に』(角川文庫)、など。父君がクラシック作曲家、湯山昭という環境に育ちつつも、ハマったのはクラブミュージックで、著書『クラブカルチャー!』(毎日新聞出版局)は、クラブ文化を都市や歴史風土の観点から分析、論考を行った。近年はテレビコメンテーターとしても活動。日本大学藝術学部文芸学科非常勤講師。
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2018年4月2日月曜日

2018年4月2日

爆クラ!第69回目はなななんと、クラシック音楽における「童貞力」たるものの大研究!!! キーワードとしては、ブルックナーに萌えるオトコたち、ショスタコーヴィチと中二病、宇野功芳などなど。こんなややこしいお題に挑んでくれるのは、音楽評論家の山崎浩太郎さん。おもしろいぞー!!! (ちなみに、今回69回なんですわww)

http://mameromantic.com/?p=57699
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