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2019年1月14日月曜日

2019年1月14日

youtubeサーフィンしていたら、スティーリー・ダンSteely Danのインタビュー映像を発見し、メシも忘れて観入ってしまいました。思えば高校2年の時、吉祥寺のロック喫茶「赤毛とそばかす」で、彼らの「Likki don't loose the number」を聴いて「何じゃこりゃあ?!」状態になってハマったSD、彼らのスタジオミュージシャン多用の完璧主義者ぶりはもちろん、本で読んで知っていたのですが、実際に音を彼ら自身が分析しながら語る&当時のブレイヤーの証言、は面白すぎ。

特に『Peg』。ジェイ・グレイドンのスチールギターを髣髴させるソロに至までのボツトラックのダメさ加減(とは言っても、フツーそうなるよな的な悪くないソロ)の数々とともに、あの曲調にあの和音と音色をぶつけた、グレイドンの何というクリエイティヴなことよ! とともに、その「音」が来るまで、ブレイヤーを変え続けた、SDの妥協知らずの姿勢に脱帽なり。

今、妥協知らず、といい、彼らは「完璧主義者」とも言われるのですが、そこに音楽ジャーナリストのひとりが面白いことを言っています。「完璧のその上なんだ。何度聴いてもスームスで自然で、まるで心地よいファーストセッションのように聞こえる境地を目指したんだ」というあたり、これ、クラシックにも言えることなんですよね。

同様に、シカゴブルース風の「Home At Last」におけるバーナード・パーディーのあの複雑三連シャッフル誕生のゆえんに超感動。ただのシャッフルは止めてくれ、というオーダーにこのファンキーとレイドバックの合わせ技を即座に繰り出す才能の凄さですよ。

「Aja」は、丘の上から俯瞰とクローズアップして始まる「組曲」ですが、このアイディア、モーリス・ラヴェルの「ラ・ヴァルス」と同様。そう、SDと管弦楽の魔術師であるラヴェル、本当に美意識とセンスが似ている。SDはニューヨークやLAの、ラヴェルは古き良き時代のウィーンの郷愁という、過去の残像をモチーフにしているところも同じ。そして、ワタクシは本当にこういう音世界が好きなのです。エスティティックとセンス、ね。もちろん、これが無い音楽にも凄いヤツはいっぱいあるんですが、好物はこっち。

https://www.youtube.com/watch?v=mHVHSUXBhk4&fbclid=IwAR3mwnTB2zCXcCHcN7KxWRxR1e0cj0jH4mLNhsu1mPd99jobUzwfZvJq7ig


さて、週末聴きに行ったのは、NHK交響楽団。指揮ステファヌ・ドゥネーヴStephane Deneveでブログラムは、ルーセルの『バッカスとアリアーヌ』もサン・サーンス「チェロ協奏曲第1番 イ短調 作品33」、ベルリオーズ「ローマの謝肉祭」、レスビーギ「ローマの松」という、まさに、スティーリー・ダン的な色彩と音響と和声の妙がキモの楽曲たちだったわけですよ。

それでもって、フランス近代モノを得意とするドゥネーヴは、まさにワタクシがこの前のテキストで紹介したスティーリー・ダンの「完璧のその上。スームスで自然で、まるで心地よいファーストセッションのように聞こえる境地」を創りだしていましたぜ。

特に、レスピーギの「ローマの松」。これ、どうしても「アッビア街道の松」あたりで、劇的に重くマジメにいきがちなのですが、彼のソレは、何だか幽玄のようにスモーキー。「バッカスとアリアーヌ」のユーモアや、ベルリオーズの滑稽さなど、クラシックではあまりこのセンスを出せる人がいないところに才能発見なり。いやー、この演奏、凄く好き!!!

https://www.youtube.com/watch?v=qhdaXfa55kY&fbclid=IwAR19D94-33IMCfBsGJvDKmL_dS3QevFt9wWkuGcaUypuog-rH1lyvZSV3p8

映像はブリュッセルフィルのドゥネーヴさまによる、バッカス。スィングしているでしょ?
 
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