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2009年5月9日土曜日

四月の活動記録~ジェラティン、坂本龍一、札幌「Φ」と「鮨処 有馬」、「あら輝」、「サロン・ド・グー」、フランソワーズ・モレシャン、池田亮司



●4月11日 ジェラティンの爆笑石庭@小山登美夫ギャラリー
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Dune編集長、林文宏さんとカワイイベイビーに遭遇。




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ジェラティンno1の怪人、フローリアンと。この人のギャグセンスはヤバい。
 以前、関西の高名な美術蒐集家と展覧会に行った時、李朝のふっくらとした壺を称して「どや、みごとなオナゴの”おいど”ぶりや!」と叫んだのをついつい思い出した、今回のジェラティンのパフォーマンス。そういえば、有名なラブホテルに「クィーンエリザベス石庭」っていうのがあったけど、そうニッポン人が名付けてしまう無意識のエロスをよくぞまあ、すくい取っていただきました、ですよ。

「アイディアは退屈から生まれる」をモットーに子供の悪ふざけ&批評精神を限りなく発揮している彼らの作品は、イタリアのArtegina山中に2025年まで展示されるピンクの巨大ウサギのぬいぐるみでも高名。これ、グーグルアースでも見られるので、これは必見。実は私、彼らとは古くからの知り合いで彼らの二作目の本「the b-thing」には、私、30代のパンチラ写真! が無断にて掲載されてしまっていたのでした(泣)。

メンバーのスポークスマンのAliは昨年まで、日本に友人のケリス・エバンスとプライベートで遊びに来ていて、この間日本に来たときは、カンテサンスでディナーをしたっけ。今回はお互い忙しく、ゆっくり遊べなかったのが残念でした。ジェラきっかけで仲良くなった、ウィーンのカップル、トーマスとオリバーもこの時期来日していて同行。彼らの知り合いも巻き込んで、この日のディナーは、在日ウィーン親睦会の様相を呈したのでした。



●4月19日 北海道は札幌にて、坂本龍一「out of noise」コンサートに行ってきました。
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 行くんだったらぜひ、地方公演に! ということで、今回のツアーは札幌めがけて行ってきました。アルバムの音的には完全に北のモードだし、会場の札幌コンサートホールは、サラウンド式のホールとして特に弦の響きに定評がある場所でもあるので、ハコの音響という環境もセレクト基準にさせていただきました。

前述、トーマス&オリバーカップルが日本周遊をしている最中だったので、お誘いしたら、上野から夜行電車で札幌入り。(外人観光客特権の凄いパスがあり、彼らは日本中、どこでも電車は乗り放題なのだ)さて、コンサートはマジで大変に素晴らしいものでした。この評については、別途、commonsmartなどで披露させていただくと思いますが、美しく豊かなメロディラインの才能をあらかじめ持っている人間とピアノというこれまた、饒舌な楽器を演奏するときの”抑制と間”を非常に感じました。坂本龍一さん、実はライブ巧者であり、私はバルセロナのソナーフェスティバルで、地元の交響楽団とラップトップとの共演を観て、非常に感じ入った過去があります。写真は、一曲だけ、写真撮影可の曲中にとったもの。ドビュッシーの近未来版ともいえる「Composition0919」に観客のケータイフラッシュと撮影音が波のように襲ってきて興味深い空間が出現していました。

 打ち上げ夕飯に誘っていただき、「Φファイ」というイタリアンへ。ミラノのモダンレストランにあるようなインテリアに北海道の豊かな食材を使ったシンプルで力強いイタリアンを堪能。前日の夜のディナーはトーマスたちと有名グルメブロガーおすすめの地元割烹に行ったのですが、そのあまりにも「安いだろ&旨いだろ系生きのいい魚、刺身信仰」にガックリしていただけに、この店の存在は朗報でした。坂本龍一さんと対面の席だったので、けっこう話し込む。「今回はツアー最高の出来!」発言の直後のいつも思うのですが、オフテープの時に限って、深い話になったりするんですよね。前述の“抑制”問題やポール・ボウルズ話で盛り上がりました。

 そういえば、その日の昼間は、トーマスたちと小樽散策をしたんだった。しかし、これでもか!というような、紋切り型の観光地商売ぶりにかなり失望しました。北海道、売りは大いにあるのに、本当にもったいない。小さくても発信型でおもしろい若い人の店、というのが皆無なのが原因かな。一度、アーティストレジデンスなんかのそっち方面の人の呼び戻しをやってもいいかもしれない。

 翌日、トーマスらと別れて、終飛行機前に初の札幌ひとり寿司を決行しました。お目当てはすすき野の「鮨処 有馬」。八席あまりの小さい店ですが、新鮮な魚ネタだけにたよらない、北海道前を楽しみました。いい寿司屋さんですが、地の魚にちょっと驚くべきものがないかな、と。小倉の「もり田」で出会ったヨコワとか、唐津の「つく田」のホシガレイのような飛び道具がないんですよ。そういった、地方の恐るべき名店と比べると、少々おとなしい。しかし、これ、しょうがないかも。ウニ、いくら、ホタテって、美味王道は東京でも充分いいものが流通しているのですから。とはいえ、毛ガニの握りは旨かったです。隣にすすき野のホステスさんふたり組とゴルフ焼けしたお得意さんの四人チームがいて、やっぱり、女ひとり寿司に興味津々でチラチラこっちに視線が注がれる。ふとしたきっかけで仲良くなって、ジンギスカンの名店ほかのグルメ情報をいろいろ教えてもらっちゃいました。

終飛行機で羽田についたとたん、機内で声をかけられてびっくり! そこにはマン盆栽マスター、パラダイス山元氏の姿が・・・・。ななんと、彼はこのところ時間を見つけては飛行機を乗り続けるというものすごーくかつオタクな荒技を展開しているのでありました。ほら、鉄道ファンって列車を乗ることだけが目的の趣味旅をするじゃないですか。それの飛行機版ってコトなんでしょうが、はっきり言って、一日に東京、北海道を三往復なんてことをざらにやっているらしいです。

異様にこちらの心騒ぐのは、やっぱり高速に移動するモノに人間が長い間乗ってはイカンのじゃないか、という考えが浮かぶからかもね。しかし、一日に日本列島をいろいろな時間の光の中で眺めることができるのは、とてつもない体験かも。少なくとも、時間と距離の独自感覚はつかむはず。この様子は彼のブログにアップされているので今後も注目したいっす。



●4月13日 「あら輝」にて、フランステレビ取材と坂本龍一対談をこなす、スペシャル寿司デー
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坂本さんが敬愛する赤塚不二夫作品が「あら輝」の付け台に上った日
 コリーヌ・ブレさん仕切りで、フランスのカナル・プリュスというテレビ局(http://www.canalplus.fr/)が、寿司について世界的なドキュメンタリー報道番組を企画、実施するというので、もちろん「あら輝」をご紹介。日本の一流寿司店の若手代表格である荒木水都弘氏に一流店の仕事を尋ねるべくの企画で、私もちょいと出場いたしました。

取材時のサクラは、見栄えのいい通人をということで、プロデューサーの丸山泰通氏とインテリアデザイナーの樋口泰輔氏にご登場いただく。荒木さん、英語圏で仕事をしたこともあり、自分の仕事をきっちりと言語化できるタイプなので、カナルテレビの面々は相当に助かったようです。私も大学の講義並みに、華屋与兵衛、江戸の独身者率などを加えて、ニッポンが誇る寿司文化を語らせていただきました。カナルのディレクターによると、現在の欧米の寿司はそういった歴史性や地域性から切り離されているそう。だからこそ、世界ブレイクを果たしたともいえますが、体験的に日本の寿司のレベルは桁違いに高く、、海外にあまたいるだろう寿司ファンは、一度は日本で寿司、食べなきゃダメだと思う。

 夜は恒例、坂本対談。今回は二回目ということもあって、大盛り上がりしました。しかし、この日は少々、エロ方面に脱線気味。この日、一発目に出された、信じられないほどの明石の鯛と磯のフレーバーがもはや香水の域の蒸し鮑の食感があまりにもねっとりと官能的だったからでしょうかね。坂本さんとの対談は、お互いの知識と考え方のカードを切り合うというバトル系ではなく、出てきた話題に関して自分はどう思い、感じたかの感性の披露となっていくのです。故・吉行淳之介の対談集のようになれば、いいな、とも。音楽についてもガンガン突っ込んでいますが・・・。重ねて言いますが、これ、今月からcommonsでHP連載していきます。



●4月21日 フランソワーズ・モレシャン叙勲式にフランス大使公邸に行ってきました。
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モレシャンさんの夫君、永瀧さんと野宮真貴さんとで。




 敬愛なるモレシャンさんが、長年に渡って日仏の文化交流に貢献したことが評価され、フランス民間人では最高位でもある仏国家功労賞を授与されました。その叙勲式に招かれフランス大使公邸へ行ってきました。ハイプでスノッブな印象をメディアから持っている人も多いのでしょうが、彼女の実体はそれと間逆で、真に反骨精神を心の奥底にもちつつ、表層的ではない日仏比較論を語れる尊敬すべき女性です。女装する女の理想型、といってもいいかもしれませんね。

一度、バレエをお誘いいただいた帰りに、ご自宅でウォッカを飲んだのですが、その時の披露された人物批評の鋭いことといったら! でも、その鋭さをいつもユーモアとヒューマニティーと好キャラの鞘に収めていて大変にエレガント。ドラアグクィーンのお馴染み面子もお呼ばれしていたのも、モレシャンさんの面目躍如でしょう。ちなみに、カクテルパーティーに出された、昨今、スーパーで大変にお高い、チーズの種別てんこ盛り感はさすがにフランス大使公邸ってなものです。 



●4月29日 坂本龍一対談、第三回目は「サロン・ド・グー」に、第四回目は「アモーレ」にて。
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こういうお皿にトリュフ、というのが、ヤバいでしょ?「サロン・ド・グー」にて。
 札幌から間髪入れず、の第三回目は坂本さんセレクトの西麻布にあるフレンチ懐石のレストラン。3年前、惜しまれつつ閉店した東京・飯倉片町にあったレストラン 『まっくろう』 のシェフとスタッフが立ち上げた店であります。料理のテイストは、もの凄く京都っぽい感じ。どういうことかというと、名うてのディレッタントたちが 美食の末に「やっぱ、俺らが食いたいのはこういう料理なんだな」という裸の欲望を洒脱なセンスで供す、というスタイルです。

さて、この日、最もビックラしたのは、突如、その席に現れた幻冬舎社長の見城徹さん。お隣で別の会食を偶然なさっていたらしいのですが、いやはや、もの凄いエネルギー。私の初文庫『女ひとり寿司』は幻冬舎刊行なのですが、もちろん初めてお会いしたのですが、伝説の出版人に、法外なお褒めの言葉をいただき、嬉しかったですよ! この後、5月5日には、「アモーレ」で第四回目が行われました。もちろん、この官能イタリアンは坂本さんの名曲「Amore」の本歌取り。この回は小説と美しい男の話に耽溺しました。




●5月2日 東京都現代美術館で開催中の池田亮司展 +/-[the infinite between 0 and 1]に行って来ました。
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刻一刻と変わる膨大な演算数値と時間のインスタレーションは、まるで、目で見るクラブミュージック体験のよう。しっかりと鑑賞者に向けて構成されていて、こちらから歩み寄らなくても、コンセプトが向こうからビシバシとやってきます。ラストシーン(あえて、シーンという)に高速で順に明滅し波のようにうねる数字が急に静止することが繰り返されるのですが、そこのとてころが圧巻でた。動かない、静止という状態は普通ではなく極めて異常である、という感覚が直感的に分かってしまうのです。門前仲町の「魚三」で魚三昧。そのあと、新宿でギャランティーク一恵さんの店とソワレの店をハシゴして、見事に朝帰りでした。


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2009年5月8日金曜日

三月の活動記録 その2~少女まんが館、立川談志、志らく、飴屋法水、冨沢ノボル



そういえば・・・・・。
4月の10日に「女ひとり寿司」の文庫版が幻冬舎から出ました。
女ひとり寿司 (幻冬舎文庫)
女ひとり寿司 (幻冬舎文庫)
posted with amazlet at 09.05.08
湯山 玲子
幻冬舎
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解説は上野千鶴子さんです。
ぜひ、本屋にお寄りの際は、チェックしてみてください。

さて、と・・・・。
●3月21日と22日 あきる野の「少女まんが館」 に沈没
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 昨日の喧噪とは真逆の方向に沈没したこの二日間。古くからの知人、さるすべりの大井夏代と中野純夫妻が主催する少女まんが館が武蔵松戸のあきる野に移転したというので、オープン前の館の二階に初の客人として泊めていただきました。
 今度の場所はすごくいいところ。だって、庭先から秋川の河原にダイレクトに降りていけるリバーサイド付きという立地。釣りと少女まんがのカップリングにこの夏は挑戦できるというわけです。
 、蔵書はこの日、まだ運搬されておらず、山ひとつ隔てた旧館にあるというので、翌日の22日はほとんど、旧館にひとり籠もって漫画三昧してきました。私は小学校一年時か月刊「りぼん」を読み続けていたのでしたが、それが実際に目の前に在ることの何という奇跡。その分厚い雑誌には口絵のファッショングラビアページや読者のお便りコーナーがあるのですが、漫画だけでなく、それを未だに覚えている自分がいるんですねぇ! 
 そうなんですよ。この口絵のキャスケット帽に憧れて私は初めて自分の意思で帽子を買い、胸当て付きのサロペットスカートを新宿伊勢丹に買いにいったのだった、ってな過去がまざまざと蘇ってくるのです。
 そして、驚くべきことが、このころ、デビュー数年後の一条ゆかり先生が現役で書いていたテーマは、レズビアンに近親相姦ですぜ。本宮ひろしに嫁いだ、清純派の森田じゅんも「うみどり」という漫画で実は兄と妹だった、という近親相姦を書いてもいたこともあらためて確認できました。もちろん、これ、過激な性描写というのではなく、充分に文学的なものなのですが、コレを小学生時代にたたき込まれちゃったからこそ、この今の自分があるのだとあらためて確信。そう、小学生のワタシは一条センセイが描くところの、酒とバラとファッション、そして、冗談に満ちた日々を送る大人に心底憧れたのでした。(固有名詞としては、カルマンギア、チッペンデール、パリコレ、スペイン戦争・・・・)


●3月26日  立川志らく「雨ン中の、らくだ」出版記念落語会においての立川談志
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 ホール落語のメッカ新宿・紀伊国屋ホールに久々に行ってきました。太田出版の悪ガキ編集者、梅山君が満を持して作った志らく本の出版記念落語会です。
 この正月、深夜から朝までやっていた、立川談志の番組が凄かったので、その”教養”を下準備にて聞く、談志節は二重に刺激的でした。談志の談話の中に古典落語の一説が所々引用されるのですが、そのワンフレーズだけで、あたりの空気が一変してしまうのです。「俺は、立川談志に飽きた・・・・」などという言葉も、あの独特の間をとった語り口で言われると、そこには数々の文学作品が挑んできた、ひとつの”老境"が立ち上ってしまうわけです。
 志らくは上方落語の「たちきり」という作品を披露したのですが、それは完全に師匠・談志とそして、話自体が面白くないときに、どこまでいじってしまっていいのか、という落語についての公開質問のような位置づけ。こうなると、もはや立川談志はアンディー・ウォーホールかデュシャンの域ですね。彼の言葉と存在が、ひとつの信じるに足るフレームになってしまっている。
 、志らくという大変に頭もよく、闘争心もあり、オタク世代以降の現代っ子(多分、物事をナナメに見立てるセンスもある)がこうまで表現人生を一個人に捧げてしまう、という意味はやはり不可思議ではあります。音楽や他の表現だと、こういう師弟関係はあんまり考えられない。水道橋博士と北野たけしの関係にも似ていますが、話芸というものは、そういう力学を欲してしまうのでしょうか。


●3月27日 飴屋法水×平田オリザの「転校生」は女子高生ノイズオケの風格

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 80年代初期のぴあに新卒入社した私は、演劇担当が最初の部署でした。音楽に突っ込んでいた私は、当時の演劇表現のとてつもない「音のセンスの悪さ、今さら全共闘な時代遅れ感」(なにかっつーと、ストーンズで反抗を、キングクリムゾンでクライマックスを表したりの紋切り型)にうちひしがれていたのですが、その中で見つけた珠玉かつ希少な才能が飴屋法水でした。(情宣に会社にやってきた、若き日のとてつもない美少年ぶりに大きくヨロメいたことは事実ですが)

 初期の集団、東京グランギニョルが行った公演は、当時のニューウェーブやテクノ、ノイズ、サイバーパンクのセンスとシンクロしており、本当に当時、今と同じ様なメディア状況だったならば、絶対に海外のフェスで紹介され、話題になっていたはず! というシロモノ。

 さて、平田オリザ脚本は女子高生の集団の中に、ひとり、転校生という異物が入り、女子高生たちは彼女を受け入れながら、身近でおきている恋愛や出産や死の問題に動揺していくというもの。彼女たちの話題のひとつ、カフカの『変身』が、そのまま、「朝起きたらこの学校の生徒になっていた」という転校生とオーバーラップするという隠し玉も効いています。

 飴屋作品はそういった物語を、「女子高生の存在と会話」を音源とする、一種のノイズオーケストラと捕らえました。延々と続くおしゃべりの騒音は、意識を払ってみれば、そのひとりひとりにストーリーと真剣なコミュニケーションがあるわけで、ここのところ、人間がすべからく持っている"偏見"というものを示唆していきます。このような、飴屋DJの女子高生サンプリングのロングミックス中、観客の目と耳は、ある時は学級委員の女の子にある時は五月蝿いブリッコに焦点を合わせ、ある時は意識がふっ、と離れていきます。

 そこから、観客が何を感じ取るのかは自由。実際に演技者たちは静岡でオーディションされた本当の女子高校生というわけで、その現実と虚構とのあわいを愛でるのも一興でしょうし、私は「十代の女の子の青春の蕩尽」という暑苦しくもムダなエネルギーを目前に、「嗚呼人間、その存在の悲しさよ」なーんていう感傷が心をよぎったりもしました。

 作者の平田さんも飴屋さんも「女子高生の集団」に男性ならではのエロスを感じていることは間違いはなく、女子高生の自然、といっても、彼女たちが無意識にもそのオーダーに抜かりなく答えている、という共犯関係は正直言ってありました。個々の女子高生=ノイズの音色が生音ピアノみたいに善き存在なんですよね。これ、映画の「桜の園」に似ている。

終演後、ホーメイのパフォーマー、山川冬樹さんとも久々の再開。山川冬樹さんに対しても私、ソナートウキョウのパフォーマンスを観て衝撃を受けて、お仕事ナンパをした過去があり、つくづく、美男に弱い私でした。



●3月31日 冨沢ノボル42歳の誕生日にてヘンなボディースーツ

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冨沢ノボル君の誕生日。野宮真貴ちゃん発案にて、この素晴らしいボディースーツを贈答。全く違和感がないのが、怖い。しかし、ノボル氏のお顔は、いつも私に岸田劉生の麗子像とルーブル美術館の書記座像を思い起こさせてくれます。

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2009年5月7日木曜日

三月の活動記録 その1~新井薬師、京都の桜、「TAO老師」、バンドNORCASOLCA



そういうわけで、また、ブログ再開です。
どういうわけ? というのは、スギ花粉がとうとう収まったから、という身体の理由にしておきましょう。そう、それほど今回の花粉症は非道かった。来年は本当にレーザーで鼻の奥を焼き症状を押さえる、という荒療治に手を出すしかないのか・・・・・。
5月の連休とは、一年の最初のすす払いの時期とみたり!そして、昨日美容院に行って、久々に髪をショートにしたこともあり、個人的に新装開店ですな。しかしコレに懲りて、近々、モバイルPCを絶対買うつもり。スキマ時間にやんないと、これ、大変なことになることが判明。
では、失われた二ヶ月のメモリー


●3月1日 新井薬師に着物ショッピングにゴー
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ハーパスバザー編集長(当時)の村田啓子さんと吉村涼子さんとともに、新井薬師恒例の骨董市へ行きました。着物道楽は染めから織りに行くといいますが、本当に自分がいまそうになっているのがおもしろい。業者も買いに来る、という知られざる、着物ファンのメッカです。
成果は上々で結城を2枚ゲット。加えて、別の店にて、目にとまった菊の小皿。ちょっと、アールヌーボ入っている、たまらんこのセットを一万円にて購入。「迷ったら即買い」は、すべての海外旅行買い物フリークの合い言葉ですが、久々にそれが発動しました。東京のクリニャンクール、新井薬師は凄い。


●3月5日 ヤッコさんと表参道ヒルズ
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表参道ヒルズのアニバーサリー。「トラットリア アンド ピッツェリア ザザ」にて、会食。ちょっと遅れていったら、予約のテーブルには高橋靖子さんことヤッコさんの姿が! ご存じ日本におけるスタイリストの草分けかつ近過去の東京の生きた歴史書として燦然と輝く「表参道のヤッコさん」の著者のその日の姿は、とってもカッコイイ不良っぽ~い、スカジャンでした。
 これ、コムデギャルソン謹製。そういえば、ヤッコさんもショートヘア定番。この年代のおしゃれなショートは清冽なセクシーさがありますね。ショートは実はもの凄く色気が出てしまうヘアでもあり、一昨日、ショートにした40代のアタシのそれはちょっと生々しいなと、書きながら今、ここで思った次第。


●3月7日 「TAO老子」に感じる、逆療法としてのシャバ、とか。
 長野県南部・伊那谷に魅せられて移り住み、老子の言葉とタオの思想に取り組んできた、英米文学者・詩人の加島祥造のドキュメンタリー映像誌を金井みはるちゃんのお誘いで、立教大学の新座キャンパスまで観に行きました。
 圧倒的な自然と人の生きる道とのカップリングは最大説得力で心にガンガン染み渡ったのですが、実のところ、一番グッときたのが、ラストにそのカメラが一挙に東京の高層ビル街の間を空撮していくシーン。人間の業(ごう)の集大成である都市のガラスとコンクリートの景観という伊那谷の対極にあるものが、なぜか、もの凄く美しいありようを示してしまうことの皮肉な結果です。
 私も長期入院のベッドから、抜け出してパジャマで六本木夜ドライブに出たことがあるんですが、そこで感じたことは、果たして「街が発するもの凄いエネルギー」だったことを思い出しました。友人の至言に「海とネオンがないと生きられない」というのがありますが、それはかなりの意味で本当だ。シャバの空気って言うのは、それはそれで、やっぱり、尊くて愛しいものなんですよねぇ。 


●3月16日「フリソデお嬢」にて京都出張
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京都を中心とした呉服メーカーが10社集まって、このたび、振袖の専門店を合同主催。その名も「フリソデお嬢」。私はその企画及びブランディング、コミュニケーションなどを依頼されていて、この日はお歴々を前にしてのプレゼン。
 現在、晴れ着としてだけ残っている振袖は、これはある意味、私たち日本人の女が遊べる女装のひとつの完成型です。そう、二十歳の成人式とは、女の子にとって、青春の最も女っぷりが花開く最初のテビュッタントなのです。というわけで、女装女論者である私としては、結構、力の入る仕事といってもいいでしょう。
 親睦会の後、いつものように祇園に飲みに行ったのですが、初めて丸山公園の伝説の桜を観ました。桜守がいるとしうこの木はもはや、妖怪変化のようなヤバいオーラを夜空に放っていました。満開の桜は、生命のほとばしりの象徴ですが、ある意味ちょっと下品なところがある。ちょっと、ファンシーグッズの専門店に入っちゃった感じというか。キティーの大群をディスプレイしたくなる、パステルカラーの大群ではあります。


●3月20日 バンド結成しました! それでもってル・バロンでお披露目。
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飲み屋の与太話が本当になり、バンド結成しました(笑)。
 面子はちょっと凄いよ! ボーカルがこのバンドの言い出しっぺ、ということは実質バンマスである、ポールダンサー界のリヴ・タイラーこと(デビュー当時のモリー・リングウォルドにも似ているね)ノエミ、ギターにバンコクが産んだ奇跡の才能、モモコモーションのMOMOKO、そして、ベースにななんと野宮真貴という陣容。
 で、私のパートはドラム。そう、実は私、高校、大学とかなりマジでバンドをやっていたのでした。学習院の時のバンドは、ヤマハのイーストウェストなどにも出ていまして、16ビート系のアーバンコンテンポラリーな小難しいコトをやっていたりしたんですよ。スティーブ・ガッド、レオン・チャンクラー命、ってやつ。と、まあ、ほとんど二十年以上ぶりにスティックを握ったのですが、最初はだいじょうぶかっというほど、ヤバかった。
 しかし、だんだんと脳の中の昔の配線が繋がっていく感じがあって、練習ごとにリハビリしていくのが分かる。あれだね。数年前に再開したスキーと全く同じ。しかし、年齢とともに耳が肥えているのは事実で、アタマと技のギャップに悩まされましたね。すべてのオヤジバンドの方々の前にはそういう壁が立ちはだかると思うんだが・・・・・。
 本番前二週間に三回の練習は朝九時から午後一時までという強行スケジュール。京都出張帰りから直行したこともあったもんね。加えて、私なんか日曜日、自主連でスタジオ、入っちゃいましたもん。レパートリーはもちろんガールグループのマスト曲ランナウェイズの「チェリーボム」とキンクスの「ユーリアリーガッドミー」。
 フランスの下着メーカーのパーティーだったので、衣装はすべてそこの製品。ワタシのサイズがあったというのもさすがアムールの国フランスですが、ロールのオカズを派手にぶちかますとき、観客の視線が胸に集まっているのが笑えましたな。悩殺爆弾チェリーボム、ってことですかね。
 今後、一ヶ月に一曲ずつレパートリーを増やす所存。フーとかを女バンドでやってもカッコイイかも。しかし、私にキース・ムーンを叩けというのは、植村直巳よりも冒険家な行為のひとつではあります。ちなみにバンド名はNORUKASORCA。のるかそるか、というバンマスの心境を表したのだと思いますが、字面にすると北欧のヘビメタバンドみたいでまあ、いいかな、と。
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